2004年創業。“Webマーケティングで世の中の問題を解決する”をテーマに6つの事業を展開する。主力であるWebマーケティング事業では、『ferret(フェレット)』および『ferret One(フェレット ワン)』という2つのサービスを通じて、Webマーケティングの大衆化を目指す。メディア事業では、『フランチャイズ比較ネット』『留学くらべ〜る』「結婚相談所くらべーる」など、事業者とユーザーをマッチングする比較サイトを運営。他にも、ネットショップのオーナーをオリジナルグッズ制作を支援する『Canvath(キャンバス)』やスマートフォンアクセサリーを企画販売するEC事業、そして飲食フランチャイズの海外展開をサポートする海外進出支援事業がある。
- 社名株式会社ベーシック
- 業種ITサービス
デザイン部部長・CDO岡村 邦博 氏
インタビューInterview
Webマーケティング力は、今や時代に不可欠なスキルである。その一方で、Webマーケティングを使いこなせない企業や、運用するものの戦略として活かしきれない企業はまだまだ多い。
2004年に引っ越し見積りサイトを運営する会社としてスタートした株式会社ベーシックは、そのWebマーケティング力をもとに、これまで様々な情報発信やサービス提供を行ってきた。2014年からは「Webマーケティング事業部」を立ち上げ、独自開発のメディアとツールの2つを武器にWebマーケティングの大衆化を推進している。
“ベーシックの頭脳”として、Webマーケティング事業のスタートアップを手掛けてきた、デザイン部部長の岡村邦博さんに「Webマーケティングにおけるデザインの重要性」や「デザイン部が会社の中枢部隊として機能するための体制づくり」についてお話を伺った。そのなかで見えてきたのは、リーダーとしての岡村さんの仕事を強力にバックアップする、AdFlowの存在だった。
導入前の課題Problem
AdFlow導入前の問題・課題
ー どのような経緯で、たくさんの事業を展開されるようになったのですか。
岡村:弊社は、「強みであるWebマーケティング力を使ってお客様の問題解決ができることは未経験の領域でも積極的に挑戦してみよう」という社風なんです。比較サイトをやっているかと思えば、スマホアクセサリーを販売してみたり、うどん屋の海外進出を手伝ったりと、一見すると脈絡のない事業が集まっているように見えると思うのですが(笑)、軸の部分には“Webマーケティング”があります。主力はWebマーケティング事業で行っている、企業向けのWebマーケティングのコンサルティングやツール支援です。
ー Webマーケティング事業では、どのような業務を行っていますか。
岡村:ひとつは Webマーケティングメディア『ferret』の提供です。Webマーケティングに関する最新ニュースやナレッジを無料提供するポータルサイトで、2014年9月のサービス開始から3年弱で利用者が35万人を超えました。同系統のポータルサイトの中では国内最大級になります。もう一つの『ferret One』は、Webマーケティングを誰でも簡単に実践できるようにするための支援ツールです。多くの企業では「Webマーケティングをやってみたいけれど、やり方が分からない」や「自社でWebマーケティングができる人間が育たない」などの悩みを抱えています。そうした問題を、『ferret』と『ferret One』で解決・サポートしています。
ー 岡村さんが所属されている「デザイン部」の社内での立ち位置は?
岡村:現在展開している6事業を横断するかたちで、デザイン部があります。6事業のそれぞれから上がってくるサービスブランディングやUXデザインなどのオーダーを、デザイン部ですべて企画・制作しています。たとえば、新規立ち上げのサービスがあると、サービスのロゴからホームページ、Web広告など、サービスデザインには様々な“デザイン”が必要になりますよね。そうした一連のデザインを、僕たちデザイン部で行っています。
ー デザイン部の仕事の範囲が大変広いですね。
岡村:そうですね。サービスの解決する課題価値観を伝えるため、いかに視覚的にデザインで打ち出していくかというのがブランディングです。そのためには、統一感のあるUXデザインが不可欠。コンテンツごとにデザインがぶれると、ユーザーに正しくイメージが伝わりませんからね。
ー 統一感をもったデザインを実現するためには、何が重要ですか?
岡村:デザイナーが“Webマーケティングを分かっていること”でしょう。世の中のニーズやトレンド、Webの訴求力といった“Webマーケティング”を正しく読み解き、人々に向けたアプローチを戦略的にしていくことだと思います。Webデザイナーというと広告クリエイティブを作る人というイメージが強く、カッコいいクリエイティブを作ることが大事と思われがちです。しかし、Webマーケティングにおいて、カッコよさは二の次というのが僕の考えなんです。カッコよさよりも、きちんとイメージが人々に届くことが大事であり、それこそが本質と考えます。
ー その考えはいつ頃から持っているのでしょうか。
岡村:僕はもともとフリーランスのデザイナーとして活動していて、企業のスタートアップに携わることが多かったんです。その経験のなかで、徐々にWebマーケティングを理解した上でデザインを戦略的にやっていくことの重要性が分かってきました。ただ、周りを見ていると、僕のような考えやスキルをもったデザイナーは少数派なんですね。だからこそ希少価値があり、僕自身の強みになっているわけですが。株式会社ベーシックとは以前から付き合いがあり、「Webマーケティング事業を立ち上げる」というタイミングで、3年前から正式に事業のスタートアップに関わることになりました。
ー “Webマーケティングを理解した上でのデザイン”ができる人材は少ないとのことですが、御社のデザイナー陣は岡村さんの求めるレベルになっていますか?
岡村:もともと採用時にデザイン力は重視していません。大事なのは仕事に対する熱意やビジョンだと思っているので。現在社内に常駐しているデザイナーが8名いますが、スタート当初に比べればかなり成長したと思います。安心して任せられる仕事も増えました。まったくのデザインの素人だった新入社員が、3カ月でサービスのフロントデザインを任せられるようになりましたからね。“仕事が僕だけに集中してしまう“という大きな問題点もクリアできてきています。実はそういった部分にもAdFlowは力を発揮したんです。
AdFlow導入の決め手
ー AdFlowを導入された理由ついて教えてください。
岡村:デザイン部での仕事を僕一人に属人化しないためです。デザイン部のみんなが同じ目標や意識、価値観をもってデザインをしていくために、拠点となるプラットフォームが必要でした。
AdFlow導入までの過程
ー どのようにしてAdFlowを社内に浸透させましたか?
岡村:AdFlowの使い方をマニュアル化して、社内で共有しました。そのうえで、デザイン部への受発注はAdFlow経由に一本化したのです。当初は他部署から反発もありましたが、それは全社取組としてトップダウンで、徹底させてもらいました。マニュアル作りは大変でしたが、クリエイターズマッチさんにもサポートいただき、何とか満足のいくものができました。
今はAdFlowを介して各自・各部署の連携が図れています。社内のデザイン部をうまく使ったほうが、外注でやるよりもスムーズに事が運び、業績も上がることを数字で示して納得してもらいました。
導入による解決Solution
AdFlow導入の効果
ー 社内でAdFlowはどのように使われていますか?
岡村:全部署で利用しています。デザイン部へのオーダーはすべてAdFlow経由で受け取り、制作から納品までの社内管理もAdFlow上で行っています。デザイン部がAdFlowを使う主体となって、全部署のデザイン関係の情報を一括管理するという使い方ですね。AdFlowは元来、広告代理店とデザイナー、広告主など外部とのやりとりを想定して創られていると思うのですが、うちの場合は社内だけで完結した使い方をしています。
ー 岡村さんがリーダーとして仕事をするうえで、AdFlowはどう役立っていますか。
岡村:僕の今の仕事は、デザイン部のマネジメントがメインです。デザイナーには「事業全体を考えて動くように」と言ってあり、各人の判断で動けるだけの裁量を与えています。個々のデザイナーの動きが正しく目的に合ったものであるかをチェックするのに、AdFlowが役立っています。
ー 具体的には、どういうことでしょうか。
岡村:AdFlowでは関係者すべてのやりとりが見えます。各デザイナーが他部署と今、何のプロジェクトをやっているのか、どういう進行のしかたをしているのか、進捗状況はどうか、制作物の品質はどうか、コストに無駄がないかなどが、画面上で管理できます。デザイナーと話していて、「あのときの、あれ良かったよ。だから、今回もあれみたいに」と言っても伝わりにくいですが、アーカイブに即座にアクセスして、具体的な画面を見ながら指示や反省ができる点もいいですね。そのようにマクロの視点で見渡すことで、先程お話ししたような、僕が考える“理想のデザイン部隊”として機能できているかを常にAdFlowで確認しています。
ー “理想のデザイン部隊”であるために、まだ足りないものはありますか?
岡村:AdFlowのおかげでハードの部分、つまり組織の体制づくりはかなり進んだので、あとはソフトの部分、理念や意識をどう注入していくかですね。今はミーティングで僕の考える理想のデザイナー像を唱和したり、マネジメントに関するセミナーを開いたり、スキルの検定試験を行ったりなどの取り組みをしています。成果が出るのはまだ少し先ですが、希望のある未来が見えてきています。強い組織になっていっている手応えがあるので、やりがいはあります。
今後への期待Future Outlook
今後の展望があればお聞かせください。
ー 岡村さんの今後の目標は?
岡村:Webデザイン界にブレイクスルーを起こし、新時代“next stage”を切り拓くことです。日本にはまだまだ“視野の広いWebデザイナー”が少ないのが現状です。視野の広いというのは、クリエイティブを作るだけではなく、数字が見られることや、Webマーケティングを理解して商品・サービスを売ることができることを意味しています。他にも、コピーを考えたり、他部署と関わりながらプロジェクトを進めるなど様々なスキルやキャリアを備えた、ハイブリッドなデザイナーが次の時代には必要です。
ー ハイブリッドなデザイナーを育てることが、ブレイクスルーの起爆剤になるということでしょうか?
岡村:そう考えています。ハイブリッドなデザイナーが増えれば、スタートアップやブランディングで失敗する企業が理屈上は減るはずで、求められるデザイナーが足りないといった社会的な問題も解決できると考えています。また、デザイナー自身の活躍の場も広がるでしょう。そうやってWebデザイン界が活性化され、新しいデザイナーの在り方や価値が追求されていけば嬉しいですね。
まとめSummary
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導入前の課題
業務を属人化せず、チームが同じ目標や意識、価値観をもってデザインをしていくために、
拠点となるプラットフォームが必要 -
導入による解決
複数事業の情報を中枢に集める”という AdFlowの新しい使い道
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今後の展望
目標はWebデザインにおける“next stage”へのブレイクスルー
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